サステナビリティ トップメッセージ(2023年10月)

当社は、あらゆるステークホルダーに配慮した健全な事業活動を通じて、社会課題の解決と持続的な社会の発展に貢献していきます。

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 誰もが安心・納得の住まい探しができる社会をつくりたい。そう決意して創業してからこれまで、LIFULLは不動産会社をはじめとする取引先やエンドユーザー、投資家や株主のみなさまのご支援のもと、様々な事業、サービスを展開してまいりました。日頃よりお引き立ていただいている皆さまには心より御礼申し上げます。

 私たちが考える企業のサステナビリティとは、あらゆるステークホルダーと向き合い、一人ひとりの安心と喜びを妨げる社会課題を事業を通じて解決する仕組みをつくり、社会の持続的な発展と当社の企業価値の向上をともに叶えていくことです。

 創業当時、住宅に関わる情報は事業者が抱え込み、自分たちにとって都合のよい部分だけしか消費者に公開しないというようなことが当たり前に行われていました。こうした不動産業界のあり方に強い憤りを感じ、ビジネスの力で市場を変革するために起ち上げたのが、当社の基幹事業である住宅・不動産情報サービス「LIFULL HOME'S」です。LIFULL HOME'Sは住まいを探す消費者のためのサービスであると同時に、正当な企業努力をする不動産事業者に支持が集まる市場であり、不動産業界の情報の非対称性という課題を解決する仕組みです。現中期経営計画では「事業を通じた社会課題の解決」を旗印としていますが、ビジネスとして利益をあげながら社会課題を解決する仕組みを創るという方向性は創業以来の根幹としてきたもので、それは今後も変わることはありません。

 LIFULLの行動規範であるガイドラインには「すべてのステークホルダーを重んじる」という条文があります。顧客はもちろん、従業員やビジネスパートナー、株主や投資家、地域社会、地球環境など直接、間接に関わるあらゆるステークホルダーに配慮して、最善の判断を行うことを定めたものです。ガイドラインは、会社の状況や社会の動向にあわせて5年に1回程度改訂していますが、この条文は、社是「利他主義」と同じように、ずっと変わらず掲げている私たちの基本姿勢です。

 コロナ禍を経て、私たちの暮らしには様々な変化がありました。人権に対する意識は向上し、多様な生き方、考え方への許容度も同様に高まっています。一方で、SNSの発展がもたらした情報流通構造の大きな変化により、昨今は様々な業界でこれまでの悪しき慣習が明らかになり、外圧によってあるべき姿への改革が始まっています。これらは、誰もが自分らしく活き活きと生きられる社会に向けた喜ばしい流れです。 私たちはこうした時代の変化に対応し、これまで以上に透明性を高め、健全な企業統治の体制を強化していきます。そして、今後もあらゆるステークホルダーのみなさまとの対話を重ね、より多くの「安心」と「喜び」が得られる社会の仕組みづくりに、社員一丸となって取り組んでまいります。


2023年10月

井上高志の署名