事業概況

LIFULLグループの事業内容

LIFULLグループは、「利他主義」を社是とし、経営理念の実現に向けて、世界60ヵ国以上の国と地域で、不動産情報を中心に、暮らしに関わる様々なサービスを提供しています。2023年9月期末現在、連結子会社38社(国内10社、海外28社)により構成されており、事業セグメントは「HOME’S関連事業」「海外事業」「その他」の3区分としています。

セグメント別売上構成比

2023年9月期
連結売上収益

364億円

地域別情報

売上収益構成比

  • ※LIFULL CONNECTの管理会計数値から集計
  • ※地域は、顧客の所在地を基礎として分類しています

従業員数

  • ※地域は、LIFULL CONNECTの従業員の拠点を基礎として分類しています

セグメント別事業内容

HOME’S関連事業

日本国内で最大級の不動産・住宅情報の総合サービス「LIFULL HOME’S」を中心に、あらゆるユーザー一人ひとりのニーズにぴったり合った安心・安全な住まい探しのためのサービスと、不動産事業者に寄り添う業務支援サービスを展開しています。
住み替えや住まい探し時に「LIFULL HOME’S」がなくてはならない世界になることを目指しています。

主な事業
-LIFULL HOME’S
-ADマスター(旧レンターズネット)
-NabiSTAR
-健美家
-LIFULL Tech Vietnum、LIFULL Tech Malaysia(開発拠点)

海外事業

LIFULL CONNECT社が世界以上の国や地域で展開している、不動産・住宅、求人、自動車等のアグリゲーションサイト「Trovit」「Mitula」「Nestoria」や、南米や東南アジアを中心に展開している不動産ポータルサイト「RESEM」「Dot Propery」「Lamudi」、「FazWaz」によるオンラインを活用した不動産取引のDXエージェントで構成されています。
LIFULL CONNECTが持つ膨大なライフデータや事業者、ユーザー情報を相互に活用し、言語や国籍を問わず、世界中どこからでも住み替えや不動産投資等の取引が可能なグローバルプラットフォームの構築を目指し、事業展開を進めています。

主な事業
-アグリゲーションサイト(Trovit、Mitula、Nestoria、Nuroa)
-ポータルサイト(PROPERATI、Lamudi等)
-DXエージェント(FazWaz)

その他

不動産領域やインターネット領域に限らず、様々な分野で人々の暮らしが豊かになるサービスの提供を目指し、新規事業展開や事業投資を行っています。
当社グループ社員や一般の方・学生が応募できる新規事業提案制度「SWITCH」から事業化されたものも多くあり、次世代経営者の育成と、新たな領域における社会課題の解決を両立させることで、LIFULLグループの事業領域の拡張や収益の拡大を目指しています。

主な事業
-LIFULL介護:(株)LIFULL senior
-地方創生事業
-その他LIFULL子会社や新規サービス

2023年9月期の事業概況

経営成績の状況

2020年から世界的に拡大していた新型コロナウイルス感染症の対応が進み、経済活動の両立によって景気回復の動きがみられた一方で、世界的なインフレや円安の進行等により、エネルギー価格や原材料価格を始めとする物価上昇が続いており、今後への不透明感を一部残している状況となりました。
当社の主要な顧客である国内の建設・不動産業界においては、新設住宅着工件数は前年度比97%と減少しているものの、中古も含めた物件取引量は堅調に推移している他、平均取引価格の上昇が継続しており、市況は底堅く推移しています。海外では、インフレや各国の金融引き締め、その他の国際情勢等の影響もあり、一部では住宅市場や広告市場が低迷している国も出ています
このような環境のもと、当社グループは、主力サービスである不動産関連情報サービスを含むHOME’S関連事業と海外事業を中心に、中長期的な事業成長に向けた積極投資を実施する一方、民泊事業等の周辺事業の事業売却や投資凍結を行い、主力事業への経営リソースの集中も実施してきました。
これらの結果、当期における連結業績は、売上収益36,405百万円(前期比+1.9%)、営業利益1,959百万円(前期比+17.2%)、税引前当期利益1,634百万円(前期比+17.9%)、当期利益1,055百万円(前期比△10.9%)、親会社の所有者に帰属する当期利益1,031百万円(前期比△12.6%)となりました。

セグメント別の状況

※各事業の業績数値はセグメント間取引を消去後の金額で記載しています

HOME’S関連事業

当期は、クライアント・ユーザーへの提供価値の向上と競争力強化に向けて、より一人ひとりにぴったりな住まい探しを支援できるメディアに進化させるべく、AI技術を活用した新機能の開発や、デザインを含むユーザー体験の品質向上に向けた改修、クライアントネットワークの拡大・強化に取り組んでまいりました。サービス開発への投資を継続した一方で、ブランディング費用については計画的に抑制し前々期と同水準に戻しました。これらの取組みが奏功し、「LIFULL HOME’S」を活用した問合せ数は維持したまま収益性を向上することができました。
以上の結果、当事業の売上収益は23,158百万円(前期比△11.2%)、前期に株式会社LIFULL Marketing Partners(以下、「LMP」)の株式譲渡を実施しており、当該株式譲渡の影響を除いた場合(LMPの実績を除いた前連結会計年度の実績と比較した場合)の当事業の売上収益は同+2.7%と増収となりました。主に広告宣伝費の抑制が影響し、セグメント利益は2,644百万円(同+657.0%)となりました。

海外事業

当期は、成長戦略「Moving to Direct」(ユーザーとクライアントへのサービス提供価値を高めながらポータルサイトへの投資を強化する戦略)をさらに一歩前進させ、重点地域であるラテンアメリカと東南アジアにおいて、2つのM&A案件を実施しました。東南アジア地域においてDXエージェントを担うFazWazを、ラテンアメリカ地域においてメキシコで大手不動産ポータルを運営するLamudiメキシコを子会社化しました。特にFazWazは子会社化後も順調に成約件数を拡大させており、LIFULL CONNECT傘下にFazWazが加わったことにより、海外事業のスコープがDXエージェントまで大きく広がりました。
一方で、様々な国際情勢や世界的な金融引き締め等を背景に主要国の不動産市況が低迷しており、クライアントの倒産や広告出稿量の抑制等により、アグリゲーションサイトにおけるプレミアム広告は計画を大幅に下回って着地しました。
以上の結果、当事業の売上収益は8,668百万円千円(同+20.4%)、前期にファッションのアグリゲーション「FASHIOLA」を運営するKleding B.V.の株式譲渡を実施しており、当該株式譲渡の影響を除いた場合(Kleding B.V.の実績を除いた前連結会計年度の実績と比較した場合)の当事業の売上収益は同+30.3%と増収となりました。セグメント利益は3百万円(同△99.4%)となりました。

その他

「LIFULL 介護」を運営するLIFULL seniorにおいて、ブランディング強化のための広告宣伝費が増加している一方、不動産を利活用し地域創生に資する事業に投資を行う地域創生ファンドにおいて、ホテル開発案件2件と、ホテル建設用地1件の売却を行いました。
その他の売上収益は4,926百万円(同+80.8%)、セグメント損失は△204百万円(前期はセグメント損失661百万円、456百万円の改善)となりました。
また、レンタル収納スペース情報検索サイト「LIFULL トランクルーム」を運営する株式会社LIFULL SPACEについては、今後の事業成長及びリソースの集約を目的に2024年2月末(予定)に株式譲渡することを決議しています(2022年9月22日開示文書)。

過去の事業状況

決算の詳細は財務ハイライトをご確認ください

財務ハイライト